2015/08/14

これからミニ四駆に戻る方へ 現代のミニ四駆改造事情

ちょっと変わって今回はこれからミニ四駆を始める方に向けた記事です。


最初の最初、第一歩の記事ですね。

これからミニ四駆を始める人の中には昔やっていた方も多いと思います。
そんな昔やっていた方の昔とのギャップを埋めるための記事です。

まず、ミニ四駆は自分では曲がることができないため
コースの壁に沿って曲がっていくのですが
この時にスムーズに曲がるためにローラーをつけてます。

昔はボディの上部につけるハイマウントローラーというローラーや
シャーシの横につけるサイドローラー
さらにスタビポールのうえにつけるスタビポールローラーなどが主流でした。

ですが今のローラーはこんな感じで




前と後ろだけにつけるのが主流のセッティングです。
土台のことをフロントはフロントバンパー、リアはリアステーと呼んだりしますが
フロントバンパーにローラーを1つ(左右で2つ)、リアステーにローラーを2つ(左右で4つ)
全部で6個のローラーを使用するのが今の主流です。


横から見るとこんな感じで


片側3つのローラーで三角形を描いて
その三角形の中に電池やモーターなどの重量物を納めるバランスにするのが一般的です。

実生活で乗り物に乗る時、二輪車よりも三輪車のほうが安定すると思いますが
ミニ四駆が曲がるときは壁を床に走ってるようなイメージに近いので
ローラーも三輪車を描いて、その三輪車の真ん中に自分(重量物)が乗る感じです。

車のような四輪車に乗ればさらに安定するのはもちろんですが
ミニ四駆のルールではローラーは6個までなので、左右で3個ずつの三輪車を作ります。
前1後2で三輪を作って、足りない前1のうえにつっかえ棒となる物を置くのが定番です。
このつっかえ棒をスタビライザーとかスタビって呼んだりします。

この三角形を作るだけで、
昔あったようなコーナーでコースアウトする現象はかなり防げます。
これだけでミニ四駆はかなり進歩してるんですね。

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で、じゃあ実際にレースしているコースはどんな感じかと言いますと
たとえばタミヤが主催している大会であるジャパンカップ!
この2015年のコースはこんな感じ!



・・・たぶん想像がつかないと思いますw


この矢印の向きに走るのですが
で、現代のミニ四駆シーンを象徴するのは


このでっかいサンドイッチみたいなコブです。
これはジャパンカップ2015の目玉セクションのプラウドマウンテンと呼ばれるもの。
現物は・・・


こんな感じです!
で、これを走るとどうなるかというと・・・


それはもう想像どおり、飛びます!

2015年のこのコブは目玉セクションだけあってすごく大きいのですが
他のコースやお店などでも大なり小なりジャンプするセクションがあります。
もちろん、ジャンプするセクションのないコースもあるのですが
タミヤの主催する大会やお店の多くはこちらのジャンプセクションがあります。

と、いうことでこのジャンプをどう攻略するか、が現代ミニ四駆のポイントになってます。

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とはいえ昔にもジャンプ台やアップダウンがあるコースはありました。
その時によくあるセッティング方法としては「ウエイトをつけて重くして安定させる」
という方法を取る方も多かったと思います。

その発想は今の時代にもあります。
しかも進化した形で残ってます。

先ほどのマシンに戻ります。


このマシンでいうと


この見なれない部品もウエイトです。
マスダンパーと呼んでいます。

これはどういう部品かというと



おもりが動きます。
で、動くとどういうことが起きるかというと


この写真が着地した瞬間。
動くおもりはミニ四駆より後から落ちてきます。
先に落ちたミニ四駆はバウンドしようとします。
とすると・・・


こんな感じで力が働いてバウンドをおもりで相殺しようとします。
これがマスダンパーの効果です。
この部品でジャンプしたあとに跳ねてコースアウトするのを防ごうとします。
なのでこのマスダンパーと呼ばれるおもりはジャンプコースでは必須アイテムです。

で、このマスダンパーで跳ねるのを抑えることができたとしても
飛び過ぎてしまって着地する先にコースがなければ意味がありません。
ゆっくり走ればもちろん飛距離が縮まりますが、それでは負けてしまいます。

そこで装備するのがコレ


ブレーキというアイテムです。


この黒い部品は摩擦抵抗の強いスポンジです(もちろんタミヤ製)
これがどうなるかというと


登り坂を登るときに路面に摩擦の強いスポンジを当てて減速させます。
登り坂で減速させれば当然飛距離が縮まって安全にジャンプすることができます。
しかも登り坂でのみ当たるので他の部分は遅くならずに済みます。
理屈としては二輪のウイリーバーやインラインスケートのブレーキと一緒ですね。

この写真では黒いスポンジでしたが、
ここに貼るものの素材を変えることで摩擦抵抗が変わりますので
減速の強弱が変わりますし、どこに貼るかで当たる時間を調整したりできます。
減速はさせないけど加速もしてほしくない!って時は何も貼らずに板だけつけることも・・・?

ということで、このブレーキも現代ミニ四駆改造の特長の一つですね。
昔やっていた時代によってはブレーキという存在ももう有ったと思いますが
今のような板にスポンジを貼る構造までではなかったかなぁと思います。

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という感じで、マスダンパーとブレーキ
この2つが昔のミニ四駆と大きく異なる点だと思います。
で、こういう部品をつけたりして走らせていじって走らせてを繰り返して
改造を進めていく感じです。

例えば今の僕の立体コースを走るマシンはというと


こんな感じだったり


こんな感じだったりします。
色や形や構造、つけてる部品は違ったりしますが、基本の発想はどれも一緒です。

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とまぁ長々と書いてみましたが
結局のところは全部自分の手でやってみないとわからないと思います!w
なので是非まずは一回走らせてみて、
「そういやこんなこと書いてたなぁ」くらいで思い出していただけると嬉しいです。

というわけでまずは・・・